遺言はなぜ必要か

相続となった時に思いもしない事が起きない為にも遺言は必要です

遺言は最善の相続対策

あなたの考えは、家族に正確に伝わっていますか?

「自分には遺言書なんて必要ない」と思いの方は、普段から自分は家族と信頼関係が築けていて、「自分が死んだあとも、自分の考え通りにうまくやってくれるだろう」と楽観的に考えてはいないでしょうか?よくあるケースとしては、次のようなものがあげられます。

ケース1:夫57歳 妻55歳 子どもはいない

このケースで相続が起こると、相続人は妻と夫の兄弟(夫の父母がすでに亡くなっている場合)になります。

夫:「自分が死んでも、持ち家があるし、生命保険にも入っているから、妻は何とかやっていけるだろう。兄弟にも相続権はあるらしいが、普段からあまり連絡を取っていないし、まさか遺産をよこせなんてずうずうしいことは言ってこないだろう」

夫の兄弟:「兄貴が死んだってことは、確か自分にも相続権が1/4あるってきいたことあるな。もし預貯金が少なかったら、あの家を売ってでも遺産を分けてもらわないと」

ケース2:夫75歳 妻71歳 長男47歳 長女45歳

夫:「財産はこの家とわずかな預貯金だけだ。自分が死んだら家は妻に相続させて、預貯金は子どもたちで均等に分ければいいだろう。うちの家に限って相続でもめることはないだろう」

長男:「親父が死んだら、この家は当然自分のものだ。母親の面倒も見ないといけないし、それぐらいもらわないと割に合わない」

長女:「兄は、これまで大学の学費に事業資金とかいろいろ出してもらっているけど、私は高卒で結婚式の費用を出してもらったくらい。遺産は少し多めにもらわないと」

これらはほんの一例です。「うちの家に限って」と思っている方、そう思っているのは実はあなただけかもしれません。親は、子どもに対して平等に扱っているつもりでも、子どもからすれば何らかの不満を持っていることもよくあることです。

どんな場合に遺言って書くの?

法定相続分と異なる配分をしたい場合

相続人それぞれの生活状況などを考慮に入れて、財産配分を指定できます。

相続人の人数・遺産の種類・数量が多い場合

誰が何を相続するかを指定することにより、紛争を未然に防止できます。

配偶者と兄弟姉妹が相続人となる場合
(このケースでは必ず遺言書を作成してください。)

配偶者と義理の兄弟姉妹の間では、協議が円満に進まないものです。遺言 書で、すべて配偶者に相続させることも可能です。
(兄弟姉妹に遺留分はありません。)

農家や個人事業主の場合

資産の細分化や後継者争いを防止できます。

相続人以外に財産を与えたい場

内縁の妻や子の配偶者(息子の嫁など)やお世話になった人、社会事業へ の寄付などが可能です。

ペットの面倒を見てほしい場

自分の死後、ペットの世話のことが心配な方は、ペットの面倒を見てくれる人に財産を遺贈するという方法があります。

その他

  • 先妻と後妻のそれぞれに子供がいる
  • 配偶者以外との間に子供がいる
  • 相続人の中に行方不明者や浪費者がいる
  • 相続人同士の仲が悪い
  • 借金が多く相続人に不利益を与えるおそれがあるとき

遺贈
遺言で自分の財産を特定の人に無償で与えることです。どのような内容の遺贈をするかは遺言をする人の自由で、相続人以外に対しても行えます。

遺留分とは

被相続人は遺言で財産を自由に処分することができます。しかし、これを無制限に許してしまうと、愛人にすべての財産を遺贈するなど非人道的なことが行われかねません。

そこで、残された家族の生活を保障するために、被相続人が相続人に対してこれだけは残さなければならないという遺産の最低部分が定められています。これを遺留分といいます。遺留分を侵害する遺言も無効ではないですが、遺留分を侵害された者は遺留分減殺請求をして取り戻すことができます。

遺留分があるのは被相続人の兄弟姉妹以外の相続人です。つまり、被相続人の子、その代襲者、配偶者、直系尊属(父母など)です。

減殺請求は他の相続人に対する遺贈・贈与だけでなく、相続人でない第三者に対する遺贈・贈与についても出来ます。ただし、相続の開始と減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ってから1年以内に請求しなければ時効により消滅します。

また、相続開始の時から10年経過したときも同様です。また、減殺請求は遺産分割協議の席でもできますが、証拠を残し、内容をはっきりさせるために、配達証明付きの内容証明郵便でするのがよいでしょう。遺留分の基礎となる財産には規定があります。

相続人 遺留分

配偶者と子

配偶者1/4 子1/4(子が数人いる場合1/4を均等割り)

配偶者のみ

1/2

子のみ

1/2(子が数人いる場合は1/2を均等割り)

配偶者と直系尊属(父母)

配偶者1/3 直径尊属1/6(父母ともに健在なら1/12ずつ)

直系尊属(父母)のみ

1/3(父母ともに健在なら1/6ずつ)

配偶者と兄弟姉妹

配偶者1/2 兄弟姉妹なし